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空の青さが、やけにムカツク

『揺れるココロ、と高鳴るドウキ』__完全自作の小説・詩・散文サイト。携帯からもどうぞ。
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 公園で出会った君は、ぼくにガムをくれたね。
 不思議色の丸いガムは、とても甘くて視えない味がした。
 本当に目が見えなくなった。
 暗闇の中、君と二人。
 なぜだか君の姿だけが、はっきり見えたんだ。
 どうしてだろう。
 まるで二人だけの世界みたいだった。
 何の音も聞こえなくなった、その空間で、ぼくと君の心臓の鼓動だけが耳に伝わる。いや、頭に響く。テレパシーみたいに。
 でも君は何も言わない。
 ぼくも何も言わなかった。
 なのに、ぼくたちの心は通じ合っていたね。
 鼓動しか聞こえないのに、どうしてだろう。
 鼓動しか聞こえていなかったからなのだろうか。
 君の好意と悪意が胸に刺さった。
 たぶん、君も同じだったんじゃないのかな。
 君とぼくとの鼓動はリズムを作って、それがそのままガムを噛むリズムになった。
 視えない味が、だんだんと無くなるにつれて、世界は明るさを取り戻し、君の姿は薄れていった。
 ねえ、君はどこの誰だったんだい。
 もう一度現れて、あの世界に連れて行ってくれないか。
 無明の世界で、君と二人。
 あの公園に行けば、あた会えるのかな。
 けれど、あの公園はどこだったのだろう。
 白昼夢? 偽りの記憶? 君はどこ?
 ねえ、もう一度だけ会ってくれないか。そしてまた、あのガムを━━
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