とりあえず生きていなければ
どうにか生き続けなければ
そのようにして今ぼくは生活を送っている
蛞蝓みたいに地べたを舐めて
夏の暑い日に干からびないように
いっそ誰かに塩を振ってもらえたら
ぐずぐずに溶けてしまえたならば
しっぽを振った犬の気持ちですり寄るだろうか
きれいに消えるような甘い誘惑ならば
苦痛がないなら浴びただろうよ
いつも誰かに甘えて寄りかかり
覚悟もなく怠惰の才を発揮している
新天地を求め干からびて死ぬ蚯蚓ほどの大望もなく
安全地帯に囲まれて世界を覗いている
とびきりの無害さを装って
装うならば甲冑に身を包み
せめてもの気概を露わにしてみれば
出てくるものは聞く者を辟易させる愚痴ばかり
いつからか戦い方を忘れている
いつからだろう生き方を忘れている
いつしか手にとる武器は脂肪にまみれ
汚泥の中で価値を喪失していた
いつかは戻り立ち上がれるだろうことを夢見ていた
しかし夢は夢で終わりつつある
違う夢の中にいるジャンキーのように
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