「言葉って本当に魔法みたいなものだよな。もしオレが何の脈絡もなく笑ったとする。
その時、君は怪訝に思うことだろう。
そこで俺が理由を言うんだ。理由はなんだっていい。
例えば昨夜に食べたヨーグルトが実は腐った牛乳で、とても大変な目にあったことを思い出したんだよ。とかね。
すると君は納得する。
初めに持った不審な気持ちは跡形もなく消えてしまうわけだ。
その理由が嘘でも本当でもね」
「――どういうことよ」
「本当はもっと恥ずかしい失敗を思い出していたのかもしれないだろう。
君に言えないくらいの間の抜けた話だったのかもしれない。
もし笑う前に沈黙があったとして、その沈黙に耐え切れなくなっただけかもしれない。
君以外の女の子を思い出していたのかもしれないし、君を殺すためのいいアイデアが浮かんだのかもしれないね。
だけど俺は言うわけだ。『ヨーグルトを食べたら…』とか言う嘘をね。
君は俺の嘘を信用して二人で笑う」
「――」
「――逆に今みたいなことを言って、君を嫌な気分にさせることもできる」
「――そうね。嫌な気分になったわ」
「ホント、魔法みたいだよね」
「……」
「あれ…怒った?ゴメン謝るよ」
「――そう思っていなくても謝る言葉は出せるしね」
「いや――あれ?ごめんよ、本当にごめん。愛しているからさ」
「――ホント、魔法みたい」
結局、二人は別れた。
その時、君は怪訝に思うことだろう。
そこで俺が理由を言うんだ。理由はなんだっていい。
例えば昨夜に食べたヨーグルトが実は腐った牛乳で、とても大変な目にあったことを思い出したんだよ。とかね。
すると君は納得する。
初めに持った不審な気持ちは跡形もなく消えてしまうわけだ。
その理由が嘘でも本当でもね」
「――どういうことよ」
「本当はもっと恥ずかしい失敗を思い出していたのかもしれないだろう。
君に言えないくらいの間の抜けた話だったのかもしれない。
もし笑う前に沈黙があったとして、その沈黙に耐え切れなくなっただけかもしれない。
君以外の女の子を思い出していたのかもしれないし、君を殺すためのいいアイデアが浮かんだのかもしれないね。
だけど俺は言うわけだ。『ヨーグルトを食べたら…』とか言う嘘をね。
君は俺の嘘を信用して二人で笑う」
「――」
「――逆に今みたいなことを言って、君を嫌な気分にさせることもできる」
「――そうね。嫌な気分になったわ」
「ホント、魔法みたいだよね」
「……」
「あれ…怒った?ゴメン謝るよ」
「――そう思っていなくても謝る言葉は出せるしね」
「いや――あれ?ごめんよ、本当にごめん。愛しているからさ」
「――ホント、魔法みたい」
結局、二人は別れた。
PR