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空の青さが、やけにムカツク

『揺れるココロ、と高鳴るドウキ』__完全自作の小説・詩・散文サイト。携帯からもどうぞ。
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 目を閉じて、脳内マップを開いてみて。
 宇宙の地図だ、良く見てご覧。
 銀河とアンドロメダが近くに見える?
 ダメダメ、もっとマクロに! 巨視的に見るんだ! 隣り合う銀河が一つのペアに見えるように! いいや、もっとだ! 幾つかの星雲や星団が一塊の星に見えるほどに!
 すると、見えるだろう?
 宇宙の地図が。
 真ん中から火花のように、左右に銀河団がキラメキ散っているのが。それはアイスピックで砕かれたアイスロックの破片みたいに、二つのクラッカーを同時に割ったみたいに、まばらで対称的だろう?
 これが、この宇宙の在り方らしいぜ。
 もっとも詳しい事は分からない。その宇宙地図の何処に、この太陽系を含んだ銀河があるのかなんて。何年も前の新聞記事だったから、そんなもの忘れちまった。
 とにかく、宇宙マップを広げるんだ。
 聞こえるかい? 宇宙のうねりが、星団の鼓動や、そこにへばりつく生命の息遣いが!
 聞こえるわけなんてないよな!
 人間の耳は音しか聞こえないんだから! 音とは空気の振動、真空で大気の無いな宇宙で音なんか聞こえるハズが無い!
 でも、人間に受容器官がないってだけで、宇宙自体が静かって事もない。様々な宇宙線に溢れている。きっと人間がそれを感知したなら一瞬で気が違っちまうさ。
 まぁ、そんな細かい話なんてどうだっていい。
 宇宙の形も、ミルククラウンほど美しくはないし、北斗七星みたいにワビもサビも無い。
 宇宙線を聞く前に、人間は宇宙服で防護しなければ、宇宙空間に出られない。
 ただ、宇宙が二つの極に向かって膨張しているって事を、知ってもらいたいだけの話さ。
 一方の極の、さらに末端。つまりは中心から離れた、一番の前線って言っても良い場所から、オスだかメスだか分からない、宇宙最古の生物が中心に向かってる。いいや、本当はその先、反対の極へ行きたいんだ。そこには、その生物のツガイとなるべき唯一の生物が居るのだからね。
 そう、実際、反対の極からも相手となる生物が向かっているんだ。
 不幸にも、ビッグバンの瞬間に、その生物は手を放してしまっていたんだよ!
 初めはゆっくりでも間に合うと思ってた。
 けど、いつの間にか膨張する速度は光の早さを越えて、二つの生物は近付こうとするのに離れてく! どんどんどんどん離れてく! 永遠に会えない宇宙ディト!
 なんていう悲劇だろう!
 一瞬の刻が、永遠の別れを作ってしまうだなんて!

 ……まぁ、こんな話を作った所で、誰の心も癒せやしない。
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